相続税の報酬料は腕が良い方が安い?

相続税を税理士に依頼する場合、報酬料は気になるところです。もらう側としても一定の報酬をいただかなくては仕事としてやっていけませんが、決して安いものではありません。これは、相続税についてほとんどやったことのない事務所でも相続税のみを専門にしている事務所でも同じことです。さて、この報酬額、腕のよい税理士とそうでない税理士、どちらが安くなるでしょうか?

さて、この相続税に対する税理士の報酬料ですが、公表しているところ、非公表にしているところまちまちです。私自身は時価は嫌いなので公表しています。事務所によって計算方法は様々ですが、基本的な考え方はおおむね同じです。それは財産の額によって変わってくるということです。ちなみにうちの報酬形態は次の通りです。

 相続税の報酬総額=基本報酬額+加算報酬額

まず、基本報酬額は財産評価を行い相続税申告書を作成した結果、相続税申告書に記載する下記の財産の合計額に応じて計算されます。

●第1表
①の取得財産の価額
②の相続時精算課税適用財産の価額
⑤の純資産価額に加算される贈与財産価額
●生命保険金等及び退職手当金等の非課税金額
●小規模宅地等の課税価格減額分

加算報酬額は、相続人の人数、手間のかかる土地の評価、株の評価、税務署との個別交渉、その他の事情(短期間で行う等)により計算します。うちの報酬についてはトップページをご覧ください。

さて、ここで、ポイントになるのが基本報酬額が財産の総額から計算されるという点です。では一般的な相続で財産の総額と言えば何のことか?と言えばほとんどのケースでは不動産です。富裕層であれば株式等もあるのですが一般人(相続財産が5億円ぐらいまで)であればほとんど土地です。5億円って十分金持ちでは?と考えそうですが、現代の高齢者の中には昔持ってた田んぼや畑、山が家を建てれる土地に変わったということで計算上の財産が数億円になる人は結構います。もちろん、現預金をたくさん持っているわけではないので金持ちという感じでは全くありません。

さて、この不動産の価格というのが曲者です。なにをもってして不動産の価格?というかは定まっていません。不動産の価格にはたくさんの指標があるからです。さて、それでは報酬料を定めるときの価格ですがいくつか候補が考えられます。

①公示価格

 国土交通省が定めるもの

②相続税路線価

 国税庁が定める。公示価格の80%ぐらい。

③固定資産税路線価

 各市区町村が定める。公示価格の70%ぐらい。

④相続税評価額

 ②を基準に、相続税の計算をするにあたって財産評価基本通達というルールを使ってとにかく値段を下げたもの。

基本的に、①>②>③>④になります。この①~④のどの数字を使って不動産の財産とするかは、事務所によって違います。報酬料が気になる方は、報酬料を計算するときに財産計算の根拠を聞いてみると良いでしょう。ちなみにうちでは相続税の申告書の数字を使っていますので、④で計算しています。

きちんと計算すれば一番安くなるはずの④ですが、④の相続税評価額は税理士によって金額がまったく違います。相続税に詳しかったり税務署と交渉したりする税理士の場合、③で1億円程度と計算される土地が3000万円ぐらいになるケースもあります。こうなると報酬額の減額より相続税の減額のほうがはるかに大きくなりますが…、もちろん報酬料も下がります。

つまり④を基準に報酬額を計算する場合、実は相続税の税理士への報酬は、腕の良い税理士の方が安くなります。

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