相続税がかかる財産・かからない財産の一覧

相続税の対象は、遺産分割する預金や不動産だけではありません。死亡保険金のように税法上相続で取得したものとみなす財産や、一定の生前贈与も確認します。一方、日常礼拝に使う墓地・仏壇などには非課税の扱いがあります。

最初は課税・非課税を急いで決めず、通帳、登記資料、保険通知、会社資料、贈与記録から財産を一覧にしてください。名義や受取日だけで除外すると、漏れにつながります。

目次

三つに分けると見落としを探しやすい

区分 主なもの 確認する点
故人が持っていた財産 現金、預貯金、土地、建物、株式、貸付金、家財等 財産としての価値や権利があるか。家族名義のものも実態を確認
税法上みなし相続財産となるもの 故人が保険料を負担した死亡保険金、一定の死亡退職金等 保険料負担者、受取人、支給が確定した時期
贈与から相続税計算につながるもの 相続時精算課税の対象財産、暦年課税の加算対象財産 贈与の制度、年月日、受贈者が相続等で取得した財産

たとえば会社への貸付金は、自社株とは別の財産です。会社の株価を確認しただけで、貸付金を財産一覧から外すことはできません。未収の家賃や還付金も、死亡時にどのような権利があったかを調べます。

非課税になる財産にも範囲がある

墓地・墓石、仏壇・仏具など、日常の礼拝に使うものは通常非課税です。ただし、骨とう的価値があって投資や販売の対象となるものまで同じ扱いにはしません。「仏具という名称だから」という理由だけでは決められません。

相続人が受け取る死亡保険金や死亡退職金には、それぞれ一定の非課税限度があります。保険金や退職金そのものが無条件で全額非課税になるわけではなく、相続人以外の受取人や相続放棄をした受取人では扱いが変わります。

公益目的の財産、国等への寄附などにも非課税の制度がありますが、対象者・対象財産・期限・申告書類の条件があるため、寄附予定だけで財産を除外しないようにします。

「かからない」と思いやすい財産

  • 自宅:住み慣れた家でも、土地と建物は原則として財産に含めます。小規模宅地等の特例は土地等の評価を減額する制度で、申告条件があります。
  • 家族名義の口座:故人のお金を別名義で保有している場合があるため、資金の出所と管理・贈与の経緯を確かめます。
  • 死亡後に入金されたお金:受取日が後であることだけで、相続財産ではないとは決まりません。
  • 海外の資産:日本の銀行や登記に載らなくても、納税義務の区分によって対象となります。住所・国籍・居住歴等の確認が必要です。

財産一覧には「除外した理由」も残す

一覧の欄を「財産名・所有者等・死亡時の状況・資料・課税区分・判断理由」に分けると、家族や税理士が後から確認できます。金額が分からない財産は空欄で残し、ゼロ円と混同しないようにします。

この段階の目的は財産を漏れなく把握することです。個別の土地評価、名義預金の帰属、贈与の加算期間は担当記事で確認し、一覧ができてから評価額と申告要否の計算へ進みます。


※本記事は、作成時の法令および国税庁の公表情報に基づいて作成しています。その後の法改正や制度変更等により、現在の取扱いと異なる場合があります。実際の申告・手続にあたっては、国税庁等の最新情報をご確認ください。


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